カフェケシパール6周年を迎えて

夫婦で営む小さなカフェ「カフェケシパール」

「3年間はどんなことがあっても頑張ろう」
そう決意して、夫婦二人で脱サラし、2011年4月29日、私たちの「カフェケシパール」は始まりました。

「笑顔で笑顔を作る」「ケシパールという小さな場所から、世界が少しずつ明るくなる」
そんなことを目指して一日一日を歩んできました。

そして、本日2017年4月29日をもって、6周年を迎えることができました。

ここまでこれたのも、
ケシパールを支えてくださっている皆様のおかげです。
本当に、本当にありがとうございます。

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最初、夫婦二人でスタートした時は、

開業前の準備で疲弊していたとき。
オープン直後の疲労と混乱でお互いに苛立っていたとき。
オープンしてから軌道に乗るまでの不安で押しつぶされそうな日々。

「笑顔で笑顔を作る」ために「カフェケシパール」を始めたはずが、
私は何をやっているんだろう、
こんなはずじゃなかった、
そんなことを思う日も数え切れないほどありました。

けれど、お店に立って、お客様と接している時は、

ー「自分たちで」目の前の一人の人を笑顔にしていくー
それが全てで、それが私たちにとっての「カフェケシパール」でした。

いい時は勿論、
雨の日も、風の日も。
しんどい時も、苦しい時も。

思うようにいかず、毎日反省会を開いた開業当初。
厳しいお言葉をいただき、悔しい思いをした日。

軌道に乗ってからは混雑によって自分達らしい接客ができず、
悩んだ時期もありました。
こだわりの強さゆえ、「わかってもらいたい」「わかってもらえない」というもどかしさに苦しみ、孤独を感じたこともありました。

けれど、どんな時も、
ケシパールを応援してくださる、好きで通ってくださるお客様の笑顔や励ましに支えられ、
自分たちなりにできることを手探りで探しながら、
なんとかがむしゃらにやってきました。

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そして、気がつくと6周年。
最初に決意した3年間を、2回分通り過ぎていました。

自分たちでもまさか6年もカフェを続けているなんて、
本当は信じられないくらいです。

あんなに小さかったカフェケシパールも、

今では沢山のお客様に恵まれ、
仲間たちに支えられ、
自分たちがお店に立っていない瞬間でさえ、
「カフェケシパール」が「カフェケシパール」として息をしていることを
感じられるようになりました。

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そして、6周年というこの記念の日に、
私自身が「出産」を経て、お休みを頂いています。

周年記念のその日に、自分がお店に立たない時が来るなんて!!
カフェケシパールが「自分たちだけのお店」だった頃には、想像も到達もできなかった未来です。

本当は、私個人としては、

ケシメイツと一緒に、「今のケシパール」をじっくり噛み締めながら営業したい。
常連様と、ケシメイツと、一緒に6周年の喜びを分かち合いたい。
自分の口で、自分の笑顔でお客様に直接感謝を伝えることができたら。

いろいろな思いがあります。

自分のお店のはずなのに、自分のものでないような気がしたり。
成長したケシパールに、幸せを感じながらもとても寂しかったり。
自分が今できることの小ささにとても歯がゆさを感じたり。

いただいたお手紙やお花、プレゼントを眺めながら、
涙がとめどなく溢れてくるほどに、皆様にお会いしたい。

そんなこと。

それでも今日も、ケシパールは歩んでいます。

ケシパールという場所から、少しずつ、少しずつ、世界が明るくなっていくー。

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自宅待機しながら今までのことを思い出していました。
毎年、その時その時の想いを込めて、周年記念日のブログを書いています。

常連様もまばらだった1周年の「ケシ音」というイベント。
「マリアージュ」という方向性を打ち出したストイックな営業をした2周年。
「3年で店をたたむ」という決断を揺るがされて打ち砕かれた3周年
初めてケシメイツとともに迎えた4周年
「新しい物語の始まり」を示唆した5周年

沢山の変化があり、成長があり、
その瞬間瞬間で、思うこともやっていることも違います。
どれも忘れられない、大切な歴史です。

けれど、どの時も変わらず、流れているものもあります。

お客様の、そしてケシパールを支えてくれている皆様の
温かさと愛と情熱。
「笑顔で笑顔を作る」ことを一生懸命にやっていること。
フロアやレジでお客様と交わす言葉のもつエネルギー…。

私たちの感じる「カフェケシパール」には、
開業当初から今の瞬間もずっと、

いつもいつでも「感謝」と「温かさ」と「笑顔」が溢れています。

昔から通ってくださっていた常連様が、
就職し、結婚し、妊娠し、

先日、赤ちゃんを連れて久々にご来店くださった時、
本当に幸せで胸がいっぱいになり、
お話しながら涙が溢れました。

私が、そして、スタッフが長期に渡りお休みをいただいている間に、
「最近見かけないけど大丈夫ですか?」「お久しぶりです」
とお客様から温かいお声をかけていただきました。

お客様からすれば、
一つの都会に佇むカフェの、
一人の「ただの店員」であるわたしたち。

けれど、
こんな風にして温かく、優しく、
家族のように関わっていられることー。

私はこの6年間、
人生のほぼ全てを「カフェケシパール」に賭けてきて、
この上なく幸せでした。

きっと「ケシパール」を選択しない人生の方が、
穏やかで苦労も少なく、悩むこともしんどくも無かったと思います。
でも、今、
「ああ、いい人生だった!」と心から言えるくらい、
カフェケシパールが、
ケシパールを取り巻くお客様や仲間達が、
ケシパールで過ごす時間が、
本当に大好きです。
笑顔も、温かさも、
辛い日も、苦い思い出も、
ケシパールに存在する家具やケーキ、
お客様、ケシメイツや流れる空気、珈琲の湯気に至るまで、
どれもが全て愛おしい。

自分が店に立っていない、この6周年も変わらず、
この最も大切で素敵な想いを全身に感じながら過ごせたこと。
そして、ケシパールにいると、当たり前のように感じてしまう、
お客様との温かいやり取り。

私たちは、

日常の多くの時間を費やすこの「カフェケシパール」という場所で、
こんな風な気持ちで過ごすことができること、
本当に幸せだと思います。

「笑顔で笑顔を作る」という、
私のライフワークを超えて、

もっと愛おしくて、
もっと大切な物をいただいている気がしています。

過去や現在や未来といった、時間の流れの中で、
多くの人の人生や心にっかかる何かであり続けることは、
簡単ではありません。

でも、カフェケシパールは、
ケシパールを好きでいてくださる皆様にとって、
ホームであり、異空間であり、特別な場所であり、
いろいろな形を持ちながらも、「何か」として人に寄り添うような、
人を動かすような、人を心から笑顔にするような、
そんな存在でありたいと考えています。

そして、私たちが、今感じているように、

ケシパールを好きで通ってくださる全ての人にとって、
「カフェケシパール」がそんな存在になれたら。

私たちだけでなく、お客様と一緒に、
「カフェケシパール」を育てていく。

そんなケシパール流成長とも言える変化を、
一緒に楽しんでいただきたい。
開業当初に戻ったようなテーマですが、

この6周年からは、
そんなことを考えながら、進んでいこうと思います。
ケシパール「サードステージ」
さて、この物語はどこへ。
新たな物語、新たな歴史、新たな時間のスタートを、
私たちと一緒に楽しんで頂けたら幸いです。

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最後になりましたが、
どんな時も、ケシパールを応援してくださって、
いつも本当にありがとうございます。

感謝の気持ちは、言葉で何度言っても足りないくらい。

この胸に溢れる想いと、こぼれ落ちる幸せな涙を、
これから始まるケシパールの新たな一年間に変えて、
皆様にお返しできたらと思っています。
そして、これからも、
カフェケシパールと、ケシメイツ、私達を、
どうぞよろしくお願いします。

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書ききれない程の愛と感謝を込めて 達也・名都子