ケシパールの珈琲一新【前編】 〜出会い、そして別れ〜


こんばんは。

暑いですね!夏ですね!なつパールですね!
最近「書く書く詐欺」一歩手前の

ケシパール新珈琲について、

待たせに待たせたブログを書こうと思い、

パソコンに向かっています!
ケシパールファンの皆様はもうご存知かと思いますが、

ケシパールの珈琲は、ゴールデンウィークから一新しました!

 ゴールデンウィーク特別営業中の珈琲豆

以前の「定番チーズケーキ」のブログの際にも触れたのですが、

なんとなくぼんやりとしたコンセプトで

2011年に夫婦二人で開業した「カフェケシパール」。

しばらく経ってからは「チーズケーキと珈琲のお店」として

知られるようになってきました。

それにあたって、

「いわゆる『チーズケーキ』、いわゆる『珈琲』というもの、

それ自体にしっかり真正面から向き合って、

本当に自分たちが自信をもって

『チーズケーキならこれを食べて欲しい!』

『珈琲ならこれを飲んで欲しい!』と思うものを提供したい」と、

自分たちなりに探求してきました。

その探求の日々の中で出会ったのが、

「堀口珈琲」さんの珈琲豆でした。

それは1年半ほど前のこと。





あれ、まだタツパはチョンマゲではなかった頃でしたね。
そんなこんなで結構な量を持ち帰った豆に、

さらに神戸でも何種か買い足して、

全部一度にテイスティングしてみました。

どの豆にもそれぞれの良さがあって、

「なるほど美味しい」と感じるものも沢山あったのですが、

その中で、

特別な驚きと、群を抜いた美味しさを与えてくれたのが

「堀口珈琲」さんの珈琲だったのです!!!

どきーん!

きゅきゅーん!

ちゅちゅーん!

ブレンドとストレート、

それぞれ買ってみたのですが、

どちらも共通していたのは、

果実をかじっているかのようなジューシーさ!!!

フルーツを食べた後のようなひたひたとした甘い後味!!

経時変化による味わいの変化の美しさ!!

これが珈琲なのか?!

これが現実なのか?!

と、思わずよだれがじゅるりと落ちそうになるくらい、

驚いてしまいました。

特に「ブレンド」は、

私の今までの概念を覆すような驚きを与えてくれました。

それまで私の中で「ブレンド珈琲」というと、

「幾つかの種類の豆を使って一つのまとまった味を作り上げている」

というイメージだったのですが、

堀口珈琲のブレンドは、そんなものとは別次元でした。

もちろん「一つのまとまった味」ではあるのですが、

その中に、

驚くほど沢山の味わい、

そして豆の個性が感じられました。

 

パワーはあるのに繊細な。

お出汁の効いたたこ焼きみたいな。

一般的な「ブレンド」が、10種のフルーツのミックスジュースだとしたら、

堀口珈琲の「ブレンド」は、フルーツそのまま10種を口に放り込んだような。

沢山の味がギュっと詰まっているだけでなく、

口の中で珈琲を転がしている最中、

あるいは、

淹れたてと時間が経ってからの、

味わい、風味がほどけながら変化していく感じ。

どの瞬間を切り取っても美しい。

これこそが、日常の中の「非日常」。

普段飲み慣れた「珈琲」というものの概念をひっくり返すような、

そんなパワーと美味しさを持った、

素敵な経験となりました。
その出会いから、

さらにいろいろな珈琲を試してみたり、

考えてみたりしたのですが、

やはりあの経験が忘れられず、

想いは募るばかり。

昨年末、意を決して東京まで赴き、

堀口珈琲さんにて直接お話させていただき、

やっと今に至るという感じです。

(詳しくは後編にて)

意を決するのに一年以上もの時間を要したのには、

もうひとつの決断をしなければならなかったからです。

それは「神戸中村珈琲」さんとの、決別です。

今まで5年間、ケシパールを支えてくれた、

中村珈琲の社長、皆様、そして「ケシパールブレンド」。

この珈琲のおかげで、

「珈琲を飲めるようになった」というお客様も沢山いて、

ケシパールを「珈琲の美味しいお店」として育ててくれたのは、

他でもない「神戸中村珈琲」でした。

中村社長の

「日本人の苦手な酸味や苦味を抑えて、

日本人の誰もが美味しいと思える珈琲を提供したい」

という想い。

開業前に、いろいろな珈琲豆を提案してくれたこと。

オープン直後に納品に来てくれた時に、

急に混んで対応しきれてない私たちを見て、

「手伝います!」と慌てて入って来てくれたこと。

工場見学などのワガママにも、快く付き合ってくれたこと。



→第一回見学記


→第二回見学記
そんな社長の優しさに付け込んで、甘えて、

季節の珈琲だったり何だったりで、

私たちの要求が高まってしまっていました。

実は、堀口珈琲を含めたテイスティングにも

社長を呼びつけて、参加してもらいました。



特にここ1年は、私たちがガンガン攻めるのではなく、

上手くバランスを取りながらの関係になっていたように感じます。

現在、メニューに「クラシック」として残しておりますが、

本日、最後の納品をして頂き、

次の定休日にはメニューからなくなる予定です。

5年間と少し。

短いようで長い期間、

たくさんの思い出と喜び、そして成長。

中村珈琲さん無しには、今のケシパールがありえません。

本当にありがとうございました。

 

 

→中編に続く

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